インタビュー
「いい会社」への投資で「いい未来」を創る ~お金には想いを伝える力がある~
2008年に設立された鎌倉投信は、個人投資家の資産形成と社会の持続的発展の両立を目指し、公募投資信託「結い2101」を運用する独立系の資産運用会社です。代表取締役社長の鎌田氏が「投資」の世界に飛び込んだ背景、設立前後の苦楽、未来創りについて語り合いました。(対談日:2024年9月12日)
※アミタが「いい会社」に選定された理由はぜひ鎌倉投信のHPよりご覧ください
連続対談企画「道心の中に衣食あり」では、アミタ熊野が対話を通じて持続可能な社会の未来図や、その設計に必要な思考や哲学をお伝えしています。
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「投資」との出会い。限界を感じた金融空間の中での利益を生み出す仕組み
熊野:まず、なぜ投資の世界に入ったんでしょうか?
鎌田氏:不純な動機で恥ずかしいのですが、大学の先輩から「メガバンクや証券会社と比べると、信託銀行は仕事が楽なわりに給料がいいから、お前も来ないか」と誘われたからなんですよ(笑)金融業界は当時すごく人気がありましたから、悪くないかなと思ったんです。不動産バブル絶頂期の1988年に、大手日系信託銀行に入行しました。
入行してみたら、会社がというよりも、金融業界全体として「いかに儲けるか」とか「いかにナンバー1になるか」という話ばかりなんですよね。不動産を短期間で転売して手数料を儲けて「自分は会社に貢献している」と喜ぶのはやっぱり違うんじゃないか、と。「これって世の中の役に立っているのかな」と、入行してすぐに感じました。
熊野:悶々としていたんですね。
鎌田氏:はい。ただ、ラッキーだったなと思うのは、入行して比較的早く、年金の資産運用の部署に配属になったことです。堅実な資産運用のあり方を欧米から学ぶことで、健全な成長欲求を満たしてくれた部分はあると思います。
熊野:もともと信託は、十字軍遠征の頃の「ユース」という制度が起源と言われているそうですね。遠征に赴く兵士が不在にする間、信頼できるものに自身の土地を譲渡し、管理を任せると。「他のものに取られんように頼むぞ」みたいな世界ですよね。信託を受けて、その約束を守るという。そういう機能が、年金運用には色濃く残っていたのでしょうか?
鎌田氏:残っていました。財産管理や年金運用は、受託者責任とか、善管注意義務、お客様の財産を保全するという思想があったので、そういう意味では信託銀行としての使命を重んじる文化がありました。
熊野:信託銀行にはどのくらい勤めていたんですか?
鎌田氏:信託銀行には11年勤めて、その後専門性を磨きたいという想いで、外資系の資産運用会社に転職しました。外資系の運用会社は、非常に多様性を重んじる社風がある一方で、金融工学を用いた運用の領域で高い専門性を持つ会社だったんですよ。すべての投資先を数字で評価して、人に会うこともなく投資をしていました。
熊野:統計的に確率を?
鎌田氏:はい、数学的手法を使って市場動向や投資戦略を分析する業務で、「クオンツ」と言います。
熊野:専門的ですね。
鎌田氏:はい。世界最先端の運用技術はこうなんだと、非常に勉強になりました。一方で、コンピューターや今でいうと生成AIなどの技術がどんどん進化していくことで、金融の世界に限界を感じてしまったんです。実体経済とは違う、金融空間の中だけで利益を生み出す仕組みができてしまうみたいな。それはちょっと違うなと思い、離れることを決意しました。「本当に世の中の役に立つ金融とは何か」「いかに稼ぐかではなくいかに社会をよくするか」という自分の精神性に立ち返ることにしたのです。
続きはアミタホールディングス株式会社サイトからご覧いただけます。
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対談者プロフィール
鎌田 恭幸(かまた やすゆき)氏
鎌倉投信株式会社
代表取締役社長
熊野 英介(くまの えいすけ)
アミタホールディングス株式会社
代表取締役会長 兼 CVO
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