インタビュー
株式会社ディノス・セシール 広報本部 広報部 広報・CSRユニット 秋山 強 氏 / 山内 三保子 氏ディノス・セシール|CSV企画ワークショップで社内活性化も!【前編】
株式会社ディノス・セシールでは、CSRの社内浸透を図るため2014年に続き社内研修を実施しました。2015年は本業でのCSRについて考えるワークショップ形式で研修を行ったところ、参加者から大変満足との声が多数あったとのことです。今回はワークショップ実施の背景と、実施したことによる社内の変化を中心にお話を伺いました。 まずは前編をお届けします。(記事作成:高橋泰美)写真:インタビューの様子
ディノス・セシール|CSV企画ワークショップで社内活性化も!【後編】
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CSR担当になったきっかけは?
猪又:まずお二人のプロフィールを教えてください。CSRの担当をされる前はどのような業務をしていらっしゃいましたか?
秋山氏:旧セシール社に入社後、最初はカタログDMや商品発送の管理などを担当しました。その後、安価に商品を提供する企業がぞくぞくと増えてきたため、旧セシール社でも2000年より商社経由の仕入れだけでなく、中国からの直輸入も行うことになり、私は国際輸送・通関業務を担当しました。そして、同じ野球部に所属していた当時の社長から「やってみないか」と声をかけられたことをきっかけに、2007年に広報に異動になりました。CSRに携わり始めたのは、2015年4月からです。
山内氏:私は、旧ディノス社に入社当初から15年程、商品の企画・開発や調達、カタログの制作を担当しておりました。担当する商品のお客様の属性を調べてみると、「環境」や「エコ」に関心のある方が多かったので、フェアトレードや環境配慮型商品の取り扱いもしていました。旧ディノスはテレビショッピングからスタートしていて、「商品を売る」というよりは「情報を売る」という意識が強かったので、そうした社会問題解決につながる商品にトライできたのだと思います。産休育休を経て復職するときにCSR担当を希望し、今に至ります。当時はCSR担当部門もなかったんですけどね。
画像:ユニットマネージャーの秋山氏
広報からCSR担当に。視野が社内から社会へ広がった!
猪又:昨年もセミナーを実施していただきましたが、昨年と比べて何か変わったことはありますか?
秋山氏:旧セシールで広報を一人で担当をしていた時には、CSRの知識が偏っていたと感じています。旧ディノスでは社会貢献活動や災害支援、ピンクリボン活動等、何かあれば対応する、という形でしたし、それがCSRだと思っていました。CSRに携わったのは4月からです。もちろん合併後は同じ部署でしたのでミーティングなどでは意見することはありましたが、当事者になると、また違いますよね。
CSR担当になって、まず社外の方と話す機会が増えました。広報の時は社内の限られた範囲で業務を進めていましたが、CSRは業務範囲も広いですし、セミナーに参加したり専門家に聞くなど、社外に協力を求めることが多くなりました。また、CSRに関して何か新しいことを考えようと思っても突然よいアイディアは浮かんでこない。社外との情報交換すると他社事例も知ることができるので参考になりますし、当社ではこういうことできるんじゃないか、というアイディアも浮かんできます。
山内氏:実はこの11月からCSR担当が2名増えたんです!CSRに携わるのが全く初めての社員に話をすることになり、新たな視点に気づくことができたり自分の知識を再確認できたり等、CSRへの考え方を見直すきっかけになっています。日々勉強になっています。
秋山氏:新メンバーも私同様広報メンバーなので、社内という狭い範囲から社会という広い視野を持つことでプラスになることが多いのではと期待しています。
画像:旧ディノス社の時からCSRに長年携わってこられた山内氏
継続的にセミナーを実施。その社内浸透の効果は?
猪又:貴社では、2014年に続き2015年もCSR研修を実施され、アミタに監修を依頼いただきました。研修実施の背景にはどういったことがあったのでしょうか?
山内氏:2013年の合併後、新会社としてISO26000に基づいてCSRに取組むことが決まっていたのですが、CSRの認識の違いや知識のばらつきがあると感じていましたので、昨年はまずCSRの基礎研修を実施し、その発展形として今年は本業でのCSR活動を考えてもらうためのワークショップを実施しました。
猪又:昨年、今年と継続的にセミナーを実施したことで、社内でのCSRの意識は広がっていますか?
秋山氏:徐々に伝わっているのではないかと思います。特に旧セシール社ではISO14001に重点的に取り組んでいたので、環境活動の継続がCSRだという認識が強かったと感じていますが、研修によってCSR取り組みへの正しい理解が進んだのではないかと思います。また、昨年は部長クラスが対象でしたが、今年はより現場に近い課長クラスも対象にしたことで、組織への浸透度も高まったと思います。
合併後は、あらゆる領域でお互いの良いところを取り入れようとしていますが、CSRの領域でもそうした動きが加速されることを期待しています。例えばディノスは、もともとコーズマーケティングに長けていて、今も当事者意識を持って行っています。一方、セシールでも、2015年1月に初めてカタログにコーズマーケティングの手法が採り入れられることになりました。その背景には、担当する事業部門の部長が昨年の社内研修に参加しており、理解を得やすい環境があったからだと感じています。
画像:ディノス・セシール CSRトピックス2015
プロフィール
秋山 強 氏
株式会社ディノス・セシール
広報本部 広報部 広報・CSRユニット ユニットマネージャー
1993年株式会社セシール(現、株式会社ディノス・セシール)入社。
販売企画部に所属し、カタログDMや商品配送等の発送管理業務を担当。
2000年より、中国からの直輸入開始に伴い、国際輸送、通関に関わる業務を担当。
2007年に広報に異動。主にPRを担当し、2015年よりCSRにも携わる。
山内 三保子 氏
株式会社ディノス・セシール
広報本部 広報部 広報・CSRユニット スペシャリスト
1988年、株式会社フジサンケイリビングサービス(現、株式会社ディノス・セシール)入社。
入社以来15年、MDとして商品仕入れ・カタログ紙面製作・媒体管理に携わる。
2001~2003年にかけてフェアトレード商品、ユニバーサルデザイン商品を販売、
ソーシャルな活動に関心を持つ。その後産休・育休を経て2006年CSR担当となり現在に至る。
インタビュアー
猪又 陽一 (いのまた よういち)
アミタ株式会社
シニアコンサルタント
1970年生まれ。1994年早稲田大学理工学部卒業後、株式会社ベネッセコーポレーション入社。教材編集やダイレクトマーケティングを経験後、外資系ネット企業やベンチャーキャピタルを経て株式会社リクルートキャリア(旧リクルートエージェント)で新規事業を軌道に乗せた後、アミタに合流。環境・CSR分野における戦略・実行、コミュニケーション、教育など幅広く従事。環境省「優良さんぱいナビ」、企業ウェブ・グランプリ受賞サイト「おしえて!アミタさん」、「CSR JAPAN」等をプロデュース。現在、企業や大学、NPO・NGOなどで講演、研修、コンサルティングなど多数実践中。環境新聞「CSRの光と影」(2013年4月~2014年11月)連載他。
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