インタビュー
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 横浜支店長 杉原 真人 様社内を巻き込む環境教育
~自分でやってみせてから活動を広げる~
企業のCSR・環境活動の課題として最もよく聞かれるものの一つに、経営層や社員の巻き込みがあります。CSRや環境活動の重要性を社員に理解してもらえない、という課題をお持ちのご担当者様も多いのではないでしょうか?
今回は、支店独自の取り組みとしてeco検定を活用した環境教育をされているアズビル株式会社ビルシステムカンパニー 横浜支店長 杉原 真人 氏に、社員を巻き込む活動のポイントをお聞きしました。
eco検定を選んだきっかけ
蝦名:横浜支店では、eco検定の合格率が8割以上とうかがいました。ここに至るまでの経緯を教えていただけないでしょうか。まずeco検定を社員教育に使おうとしたきっかけを教えてください。
杉原氏:当社は省エネに関する事業も行っているため、また私自身が仕事に役立てるため、まず自分で受検しました。専門的すぎず、多くの部署の人に関係し、生活に役立つ知識も身につき、これからの環境社会で最低限必要な知識だと考え、他の人にも受検してもらいたいと考えました。
そこで、まず管理職から受けてもらいました。検定の難易度や有効性を部下に伝えるのに説得力がないと考えましたから。
最初は乗り気でなかった人も、周囲が合格しだすと危機感を持ってもらえたのか、徐々に受検してくれるようになりました。最終的には支店内全体で受検する流れに持っていくことができ、現在125名いる支店社員の内、109名が合格しています。
蝦名:合格を後押しするような仕組み等はあったのでしょうか?
杉原氏:合格者が次の受検者を教えるようにしていますし、合格体験記と不合格体験記を書いてもらい、支店のデーターベースで見られるようにしています。また、私から、検定日の二週前、一週前、3日前に激励メールを出しています。3日前でもあきらめかけていた人を立ち直らせ、合格できますから。さらに、極力負荷を減らして勉強できるようなコツも社員間で伝授されています。
受検後の活用方法
蝦名:普段の仕事にはどのように活かされていますか?
杉原氏:事業活動に有効につなげなければならないと考え、2011年にeco委員会を設立し、委員会を中心にエコピープルとの交流やペットボトルキャップの回収、エコ標語募集等の環境活動を実施しています。また、合格者が100名を超えたことで地元の新聞の経済面にも取り上げていただきました。支店社員はそういった話を営業のネタにしているようです。
また、プレゼンテーション競争の物件で、競合との大きな差別化につながり受注できたこともあります。営業担当一人一人が環境に対する意識を持っていることと、支店や会社として環境の取り組みを行なっていることが評価されたのではないかと考えています。
蝦名:社内の雰囲気等で変わったことはありますか?
杉原氏:社内の風通しが良くなった気がします。部署や立場によらず一つの目標に向かって協力関係を築けたからではないかと考えています。今では飲み会の席で、eco検定の話題がでるくらいになりました。
蝦名:貴重なお話ありがとうございます。
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(聞き手)プロフィール
蝦名 裕一郎 (えびな ゆういちろう)
アミタホールディングス株式会社
経営統括グループ 共感資本チーム
神戸大学大学院国際協力研究科修了。アミタ株式会社に入社後、コンサルティング部門にて、企業の環境教育活動のプロデュース、省庁との地域活性化支援事業の運営等に携わる。ソーシャルビジネスに関する新規事業部門を経て、現在はCSRレポートの横断検索サイトCSR JAPANの運営とCSRコミュニケーションの分析、コンサルティング業務に従事。
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