インタビュー
株式会社タカラトミー 品質統括部 リサイクル推進課 係長 長尾 様委託先に「丸投げしない」「鵜呑みにしない」
廃棄物管理者検定でプロ意識を高める
※『廃棄物管理者検定』は2018年11月をもって、終了いたしました。(追記)
2011年6月に実施した、廃棄物管理者検定【応用】において最高得点で合格された、株式会社タカラトミー 品質統括部リサイクル推進課 長尾様に廃棄物管理者検定を受検されたご感想や自社の廃棄物管理の取り組みについて、お話を伺いました。
―― 貴社の廃棄物管理の取組みを教えて下さい。
タカラトミーでは、日本国内で自社が排出する廃棄物と、それを委託する業者さんとの契約、マニフェストなど委託した際の記録を、リサイクル推進課が一手に引き受けるカタチで管理運営しています。
―― その中で部門としての役割や業務内容について教えて下さい。
コンプライアンス遵守と適正処理の確保が、リサイクル推進課の最大の目標です。
廃棄物の種類や内容と排出現場の諸条件の現場現物確認。委託する業者さんとの商談と選定。契約書のドラフト作成、締結とその後の運営面での管理。マニフェストの印字と保管、年度ごとの行政報告。これらの業務をリサイクル推進課が担当しています。
基本的に、日常的に事務所から出るゴミ以外は、現地に赴き、廃棄物の引渡しとマニフェスト交付も行います。
グループ会社の廃棄物についても、日本国内からの排出については同じレベルで管理できるよう、グループ各社と調整を図っています。
―― その中で長尾様の役割や業務内容について教えて下さい。
私たちの部門では、大きく分けて、これまでに構築したスキームで処理できる案件を担当して件数と量をこなす役割と、初めての廃棄物や滅多に扱わない廃棄物、初めての排出場所、初めての委託先や処理工程案件を対応する役割に分けています。私は主に後者を担当しています。
このため、契約書のドラフト作成とそれに先立つ商談や処分場の現地確認が多くなります。
「業者さんに丸投げしない」、「業者さんの説明を鵜呑みにせず、自分たちでも確認する」、「分かっているつもりにならない」、「慢心しない」 を方針に業務を行なっています。
―― 課内や現場の担当者への教育などで特に気をつけていることはありますか。
弊社では、全ての排出物をリサイクル推進課で管理していますので、現場の排出担当者は基本的にはいません。そのため、廃棄物処理法の委託基準や努力義務、マニフェストの運用義務などを教育するということはしていません。
ただ、不要物を廃棄したい社員はいますので、「自分が出す廃棄物は、どんな物質や内容のもので、どのくらいの量を出すのか」を自覚してもらうことが、コンプライアンス遵守や適正処理の第一歩ですから、不要物の分別やリストの作成を、廃棄したい当人にやってもらうことにしています。そして、私たちの部門は、それを手伝うように一緒にやるようにしています。
―― どのような経験を積まれることで、業務知識を向上させてこられたのかお聞かせ下さい。
アミタさんを初め、いくつかの研修やセミナーに参加させていただいて得た知識がベースになっています。 現場で処理をする際に「疑問があったら法的根拠を探す」をしながら業務をすすめることで覚えたことが多いですが、自分では「まだまだ至らないなぁ」と日々感じています。
―― 廃棄物管理者検定を受検された率直な感想をお聞かせ下さい。
排出管理担当者は、社内に比較する同僚もあまりいませんし、同じような役割の他社社員との交流もそう簡単ではありませんから、自分の成熟到達レベルを客観視し辛く、コンプライアンスの心が折れそうな気分になったりもします。アミタさんの廃棄物管理者検定によって一定の客観視ができたことがとてもありがたかったです。
―― 問題数や難易度、問題文の内容などに問題はありませんでしたか。
こういった設問は、マニアなクイズやひっかけ問題になりがちですが、アミタさんの廃棄物管理者検定はそういった傾向を感じませんでした。客観視を求めていた私には、とても好感がもてました。
―― 廃棄物管理者検定をどのような方に受けて欲しいとお考えですか。
処理委託先に「丸投げしない」「鵜呑みにしない」で頑張ってらっしゃる廃棄物管理担当の皆さんにぜひお勧めします。
そして、多くの方が受験できるように、アミタさんにお願いがあります。もう少し安価でお手軽なパッケージにしていただけませんか?例えば『最近の行政措置、行政指導の解説と廃棄物管理者検定』とか。廃棄物管理者検定だけの単独でもいいくらいです。そして、年に2~3回実施して欲しいです。
―― その他、廃棄物処理法や廃棄物管理業務についてご意見がございましたらお聞かせ下さい。
他の法律との比較は分かりませんが、廃棄物処理法は素直に難しいと思います。
これを遵守する廃棄物管理業務を、他社では他の業務との兼任でやってらっしゃる方もいると伺っています。そういった方々のご苦労を想像しますと、頭の下がる思いがします。
―― 本日はお忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。いただいたご意見は今後反映させていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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