Q&A
代表的なSRIインデックスでの、日本企業の評価状況を教えてください。
画像参照元:
http://yearbook.robecosam.com/home.html
SRIインデックスは世界中に様々なものがありますが、オランダのサステナビリティ格付会社RobecoSAM社が発行する『サステナビリティ・イヤーブック2016』を例に解説します。
RobecoSAM社は、1999年から大手企業のサステナビリティ格付を行っており「Dow Jones Sustainability Index」の格付を手掛けていることでも有名です。『サステナビリティ・イヤーブック』は毎年はじめに発行され、前年の企業のサステナビリティへの取り組み実績を評価し、各業界の上位企業はゴールド/シルバー/ブロンズクラスとして、業界で最も優れた企業は「RobecoSAM Industry Leader」として表彰しています。
今年1月に発行された『サステナビリティ・イヤーブック2016』では、2,126社の取り組み実績が評価されています。そのうち、日本企業は48社でした。さらにゴールド/シルバー/ブロンズクラスとして表彰された日本企業23社は次のとおりです。
企業名 Distinction Industry Leader
伊藤忠商事(株) Gold ○
花王(株) Gold ○
富士通(株) Gold ○
積水化学工業(株) Gold ○
(株)ベネッセホールディングス Gold ○
富士フイルムホールディングス(株) Gold ○
積水ハウス(株) Gold
丸紅(株) Silver
三菱商事(株) Silver
三井物産(株) Silver
コニカミノルタ(株) Silver
日本電気(株) Silver
リコージャパン(株) Silver
(株)LIXILグループ Silver
TOTO(株) Silver
日産自動車(株) Silver
パナソニック(株) Bronze
損保ジャパン日本興亜ホールディングス(株) Bronze
住友林業(株) Bronze
味の素(株) Bronze
(株)日立製作所 Bronze
ダイキン工業(株) Bronze
本田技研工業(株) Bronze
参照元:http://yearbook.robecosam.com/
RobecoSAM社のサステナビリティ評価の観点
RobecoSAM社では、環境評価と社会評価の2つの基準を設け、企業のサステナビリティ取り組みに係わる情報開示の質を評価しています。マテリアリティの特定プロセスやその理由、またサステナビリティ取り組みがどの程度コスト削減や収益増加につながるか、定量的なKPIや目標値の設定・管理状況なども評価対象としています(『サステナビリティ・イヤーブック2015』(日本語版)より)。
RobecoSAM社同様、国際的に有名なSRI/ESGインデックスでは、環境・社会に対して好影響を及ぼす取り組みの実施状況だけではなく、それが企業にとっての長期的な成長に寄与しているか、寄与するものに優先的に取り組んでいるかまで評価対象とするものが増えています。これらのインデックスの中で評価を高めるためには、対応・対処的にではなく、企業戦略として環境・サステナビリティ取り組みを推進することが必要でしょう。
関連情報
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執筆者プロフィール
木下 郁夫(きのした いくお)
アミタ株式会社
カスタマーホスピタリティグループ グループリーダー
企業向けのソリューション営業の経験をベースに、廃棄物管理に係わるシステムの設計・開発、業務フローの構築などに従事。現在はインサイドセールスをベースとする営業部門に所属し、更なる顧客満足度の向上を目指し、提案・サービス活動を行っている。
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