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土砂は廃棄物になるのですか?

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廃棄物の定義では、
・港湾、河川等の浚渫に伴って生ずる土砂その他これに類するもの
・土砂およびもっぱら土地造成の目的となる土砂に準ずるもの
は廃棄物処理法の対象となる廃棄物ではないとされています。

通知「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の施行について」(昭和46年10月16日環整43号、改訂昭和49年3月25日環整36号)

つまり、別の所に持っていってもそのまま土地造成等の際の原材料となるもの、あるいは自然に戻された中で、他のものと性状的にかわらない"土と砂"は、自然物と同等であり廃棄物でないということでしょうか。

ただし、注意すべき点が2点あります。

注意すべき点1:建設工事から発生する土砂

建設工事では、工事に伴い副次的に様々な「建設副産物」が発生します。「建設副産物」は副次的に得られた全ての物品を指し「コンクリート塊」「紙くず」「金属くず」「建設発生木材」の他「建設発生土」や「建設汚泥」、また、これらのものが混合した「建設混合物」等があります。

建設発生土と建設汚泥は、建設工事に伴い副次的に得られる土砂や汚泥のことで、この2つをまとめて「発生土」とも言われています。

建設汚泥とは、標準仕様ダンプトラッ クに山積みができず、また、その上を人が歩けないような流動性を呈するもので、おおむねコーン指数が200kN/㎡以下又は一軸圧縮強度がおおむね50kN/㎡以下のものを指します(※参照)。こちらは、廃棄物に該当します。

ただし、ダンプトラック等に積み込んだ時には泥状を呈していない掘削物であっても、運搬中の練り返しにより泥状を呈するものもあるので、これらの掘削物は建設汚泥として取り扱う必要があります(※参照)。

※参照:通知「建設工事から生ずる廃棄物の適正処理について」(平成23年3月30日環廃産第110329004号)

一方で、建設発生土とは、建設工事から搬出される土砂であり、廃棄物には該当しません。建設工事で発生する土砂の中に、例えば「金属くず」が混ざった状態のものは「金属くず」の部分と土砂を分け、土砂の部分を取り出して初めて「建設発生土」としての扱いが可能になります。

注意すべき点2:有害物質を含む土砂

また、土砂といっても有害物質が含まれている場合は、やはり普通の土砂として扱うのではなく、廃掃法の対象になる汚泥として処理することが望ましいと考えられます。
 「どの程度、有害物質が含まれれば廃棄物になるの?」という疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思います。残念ながら、明確な基準はありませんが、土壌環境基準などが参考になると思います。

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執筆者プロフィール

suwa.png諏訪 楓子 (すわ ふうこ)
アミタホールディングス株式会社
経営戦略グループ カスタマーリレーションチーム


大阪出身。持続可能な社会を実現したいという思いを持ってアミタに入社。現在は、非対面の営業チームであるカスタマーリレーションチームにて、電話やウェブ、メールマガジンを通じて廃棄物および環境管理担当者に業務支援や教育ツールの案内業務を行っている。

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