Q&A
機密文書の一般的な処理方法を教えてください。また、有価物になる可能性はあるでしょうか?
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機密文書は、情報漏えいリスクに配慮した処理を経て、トイレットペーパー等の古紙原料として再生されることが一般的です。一部の製紙会社では有価買取も行っています。
機密文書の処理方法
機密性の高いオフィス書類は、以下のような情報漏えいリスクに配慮した処理を行うことが一般的です。
- 自社でシュレッダーをかけ、断裁後の紙を紙くず回収会社へ委託。
- 移動式のシュレッダーを持つ処理会社が、発生場所構内でシュレッダーをかけて回収。
- 段ボール等に入れた状態で、機密書類処理専門の会社に委託。
一般古紙は有価で売買されることが多いですが、機密文書の処理は普通の古紙よりも手間がかかるため、排出事業者が処理費を支払うケースが多くなります。しかし、一部の製紙会社では、後述のようなセキュリティ対策を行うことで、一般古紙ほどの価格ではないものの、有価での買取りを行っています。
機密性の担保は?
有価物化できる場合も、機密性がしっかり担保されている会社を選ぶことが重要です。完全に閉鎖された専用建屋内でのICカードによる入退室管理の実施や、監視カメラによる工程の監視を行う等、安心して委託できる環境が整っているかを確認しましょう。また、運搬においても、車両に施錠し、他社発生分と合い積みをせずに運ぶ等の配慮が為されている会社が増えてきました。 その他、
- 情報セキュリティマネジメントシステムの有効性認定基準、ISO27001を取得している。
- 機密文書の受け入れの都度、溶解証明書を発行する。
- 監視カメラで撮影している受け入れの様子をCD等のメディアで渡すことができる。
- 委託の都度、搬出から溶解までの全工程で排出事業者の立ち合いに対応できる。
等、会社ごとに、機密性担保のための様々な施策を行っています。
トイレットペーパーに生まれ変わる機密文書
製紙会社に受け入れられた機密文書は、専用の溶解設備に投入され、パルプが溶かし出されます。パルプは原紙工程、抄紙工程、加工工程を経て、トイレットペーパーやティッシュペーパーといった紙製品に再生され、出荷されます。 企業や自治体によっては、こういった紙製品を購入し利用することで、紙の循環利用の仕組みを構築し、さらにその情報をCSRレポートやウェブサイト等で発信する等、環境取り組みのアピールに活用しています。
製紙原料化できないもの
以下のようなものが多量に混入している場合、有価評価ができなくなったり、受け入れそのものを断られることもあります。
- プラスチック類
- 金属のクリップ
- 不織布
- 捺染紙
どのようなものが受け入れ可能か、また、受け入れできないとされているものも実際どの程度まで許容できるかは、製紙会社ごとに異なります。 自社の近隣に機密書類を買い取りできる会社があるかどうかも合わせて、アミタへお気軽にお問い合わせください。
執筆者プロフィール
小峯 慎司 (こみね しんじ)
アミタ株式会社
総合環境ソリューション営業グループ 東日本ソリューションチーム
神奈川県、静岡県、山梨県、長野県エリアの営業を担当。廃棄物の100%リサイクルをはじめ、代替燃料・原料調達、新エネルギー導入等、企業の環境業務支援を手がける。
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