Q&A
各拠点で管理している処理委託契約書を、全社で一括管理する仕組み・体制をつくるにあたって、考慮すべきポイントを教えてください。
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契約書の一括管理体制の構築にあたって、気をつけるべきポイントは4つあります。
契約書の管理体制構築における4つのポイント
① 契約に関する自社基準の整理
契約書を一括管理するに当たり、法定の基準以外に、自社独自の基準がある場合は、その内容を整理しておきましょう。企業として重要視している項目や記載ルールについて、チェックできる体制を整えることが重要です。特に、処理会社側から提案される雛形を用いる場合は、盛り込むべき項目の抜け漏れに注意が必要です。
② 保管場所の集約
契約書の保管場所が各拠点に分散していると、法改正時やトラブル発生時の全社的な状況把握が困難となります。原本は本社や定めた保管拠点に集約し、その他の拠点ではスキャンデータ閲覧または複写保管の運用とする等、保管場所を一箇所に集約することが望まれます。
③ 人員配置と育成プラン
廃棄物処理法やその改正内容を読み解き、自社の契約書に反映する作業には知識と経験が必要ですが、熟練担当者の異動や退職等により、ノウハウの継承に課題を抱える企業が増えています。一括管理を担う部門は、今現在習熟している人員のみで構成することなく、後継となる人員配置と育成プランまで想定するとよいでしょう。このように、将来にわたって行き届いた管理体制を継続できる計画立案が求められます。
④ 適切な社内資源の配分
環境担当者の多くは、日頃の管理業務以外に、廃棄物の発生抑制、処理委託先の複線化、海外新設拠点の管理体制構築等、複数の重要業務を抱えていることがほとんどです。一括管理を検討する際には、契約期限管理、法改正に伴う契約書メンテナンス、委託先許可証写の収集等、 日常的な管理業務は外部に委託し、社内リソースはより戦略的な企画立案や目標達成施策に配分するという選択肢もあります。
外部の専門性とリソースを活用するという選択肢
長年見直しが行われてこなかった古い契約書ほど廃棄物処理法違反が多くみられます。
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執筆者プロフィール
喜多川 権士(きたがわ けんじ)
アミタ株式会社
環境戦略支援グループ ワークデザインチーム
生産拠点向けリサイクル支援部門、本社向け廃棄物リスクコンサルティング部門を経て、現在廃棄物管理アウトソーシングサービスの提供を担当。廃棄物管理に関する専門知識と業務合理化のノウハウを活かし、顧客の業務負荷軽減を支援している。
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