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どうしたら産業廃棄物の分別を徹底出来るのでしょうか

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分別しないデメリットと分別のメリット等をそれぞれ分かりやすく可視化し、関係者に理解しやすくし周知徹底することが効果的です。

現場作業者による廃棄物の分別は機械的な作業となり易く、ヒューマンエラーが発生しやすい傾向があります。現場作業者には分別しないリスクを認識してもらうことで分別への意識を高め、またコストメリット等を提示することで分別が利益につながることを理解してもらいましょう。

まず、自社の廃棄物とその分別状況を知る

産業廃棄物の分別活動を進めていく中で、まず始めに行うべきことは自社の廃棄物発生状況と分別状況を記録し、把握することです。
廃棄物の種類ごとに数字管理として月間発生量や再生利用量・処理経費等を把握し、現在の分別状況は写真等で記録しておきましょう。そうすることで状況を把握しつつ、分別前、分別後の評価もしやすくなります。

産業廃棄物を分別する場合のメリット
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産業廃棄物を分別する事のメリットには以下のようなものがあります。

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1.産業廃棄物の減量化
分別方法を考える上で生産工程や発生工程だけでなく、製品設計等も見直す機会にもなり、トータルの廃棄物量の減量化につながりやすくなります。

2.産業廃棄物の有価物化や処理費削減
混ぜればゴミ、分ければ資源等と言われるように、同じ廃棄物でも適切な分別を行うことで、他で活用できる資源として売却できるケースがあります。より細かく分別すればするほど、活用できる可能性が高まります。処理方法によっては、処理委託先での分別等を行わずに済むので処理費削減の可能性がでてきます。

3.資源リサイクル率の向上
仮に有価物につながらなくとも、資源活用の選択肢が増えて資源リサイクルにつながります。企業の経済的利益だけでなく、天然資源使用の削減といった自然環境に対しての社会的貢献につながります。

産業廃棄物を分別しない場合のデメリット
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逆に分別をしないデメリットは上記のメリットを失う以外にもあります。最も多く発生する問題が異物混入です。たかが異物が混入するぐらいで、と思われがちですが、異物混入によるリスクはけして小さくありません。

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1.受け入れ先での現場作業員のケガ、設備の故障等の損害発生
異物混入の結果、受け入れ先での損害が発生した場合、廃棄物の受け入れ停止や賠償金の発生の可能性があります。結果として廃棄物処理が滞り、廃棄物保管場所の別途確保や生産調整にまで発展する可能性があります。

2.処理委託先での分別コストの発生
処理委託先での分別作業が発生するため、処理費の値上げにつながる可能性があります。混在して、分別に手間のかかるものであればあるほど、処理費が引き上げられる可能性があります。

社内へ分別を徹底するための周知方法やしくみとは
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以上、分別する重要性は認識していただけたかと思います。分別を徹底するためには、実際に分別をする従業員の方々への周知方法や分別のしくみをよく考える必要があります。

1.廃棄物が発生したらすぐに分別を行う
後日まとめて分別しようとしても、手間や時間がかかるため分別が難しくなるケースがあります。廃棄物が発生したら、すぐに分別できる仕組みや動線を考え、廃棄物が発生する場所と分別を実施する場所等を工夫しましょう。

2.視覚的、直感的に理解できるような工夫を行う

    • 廃棄物の分別方法を明確にし、掲示する
    • 分別する廃棄物を種類や材料別、処理方法別に写真や図、注釈等を用いて詳細に解説しましょう。詳細であればあるほど、効果的なリサイクルにつながりますし、分別する従業員も迷わずに分別を実施することができます。
    • サンプルの展示
    • 上記の掲示物に加えて、実際に発生する廃棄物とリサイクル処理後の廃棄物・分別をしなかった場合の廃棄物を、写真や実物で掲示することで従業員の分別意識を高めることができます。
  • 数値や物で例えて掲示する
  • 分別した場合に天然資源やCo2等の削減効果があったものをについては、削減量や削減率を具体的に提示しましょう。身近な天然資源や物に例えることができるのであれば、(この廃棄物の分別を10回行うと○○kgの削減効果があります 等)少し違った視点からの取り組みを周知すること等も効果的ですし、CSRレポートや環境報告書等外部へのアピールにもつながります。

3.分別に迷った場合の対応を明確にする
分別方法のわからない廃棄物が発生することも考え、分別方法不明品を保管するスペースや問い合わせ窓口、ご意見箱等を設けましょう。当初想定していた廃棄物と違う物や分別認識のずれ等が発見しやすくなり、より分別のしくみが改善しやすくなります。

4.局部的展開でなく、全事業所で展開する
一部の従業員・拠点だけで実施するのでなく、全所的に対応をしましょう。分別率等をうまく数値として集計できれば全社的に底上げしやすくなります。併せて積極的に分別の研修や勉強会を実施し、周知しましょう。

実際にアミタと関わりがある企業様の事例を出しますと

・異物混入の実例写真を作業場に例示し、頻繁に発生しうるミスを周知し、予防や防止を促す。

・分別した場合の価格メリットを現場によく見える形で提示。

・処理費○円/kg、分別して販売した場合○円/kg 等

を実施されています。

産業廃棄物の分別はメリットとリスクが混在した問題ですが、実施するのは現場の従業員の方々です。廃棄物管理担当者は単に分別ルールを定めるだけでなく、分別方法はわかりにくくないか、分別するメリット等が伝わっているかを現場目線に立って対応することが重要です。

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執筆者プロフィール
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藤田 和平
アミタ株式会社 
総合環境ソリューション営業グループ 西日本ソリューションチーム

2014年アミタ株式会社に合流。広島営業所を拠点に中国・四国地方への環境ソリューション・リサイクル営業に従事。熱心な仕事ぶりに顧客からの信頼も厚い。様々な課題に悩まれている顧客に対し、ベストソリューションを提供すべく、日々勉強中。

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