Q&A
低カロリー、異物混じりの液体廃棄物のリサイクルに困っています、いい方法はありませんか?
燃料としてリサイクルするにはカロリーが足りない、液体と固体とが混ざっていて再生油としての有効利用や中和処理に適さない、といった液体廃棄物が多くありますが、これらは、補助燃料としてリサイクルする方法があります。
液体廃棄物のリサイクル方法
液体廃棄物のリサイクル方法は大きく2つあります。
タイプ1:再生処理をして元の用途に戻して使用する。
タイプ2:加工処理をして別の用途に使用する。
今回のように、低カロリーかつ異物混じりの液体廃棄物は、再生処理のリサイクルが難しいため、加工処理での補助燃料としてリサイクルするのがよいでしょう。
例えば、下記のような液体廃棄物が再生処理より加工処理でのリサイクルに適している場合が多いです。
- タンクスラッジ (石油・化学メーカー等のタンク内に堆積した高含水スラッジ等)
- 洗浄廃液 (溶剤や水で洗浄した際に発生する廃液類:ガラス艶消し・金属の酸洗い・半導体のエッジング等)
- 切削廃液 (金属等の切削を円滑に行うために使う油と切削屑の混合溶液:油性・水溶性切削油、切削水等)
- 性質が違う液体が混ざり合った混合廃液 (サンプル試液等)
- 廃液貯槽に溜まった油水や油泥や側溝汚泥・総合排水・ドレン水
- 樹脂溶液・廃ラテックス溶液等
この補助燃料は、セメントメーカーにおける焼成工程や鉄鋼メーカー、石灰メーカー、製紙メーカーでの重油の代替燃料として使うことができます。
カロリーが低い液体廃棄物をリサイクルする上での注意点
こういった低カロリー・異物混じりの液体廃棄物は、引火性や有害性が低い場合が多いのですが有害な物質・反応性が高い物質が混入していないかを改めて確認しましょう。
また、比較的安全な特性ゆえに、適切な廃棄物管理の取り扱いがされず、保管に不向きな容器、密閉性の悪い容器等に封入されるケースや、管理をせず数量や名称が不明になってしまうケースがあります。
その結果、容器の破損や密閉性が足りず流出漏洩してしまったり、液体の正体がわからず適切な処理がなされなかった事例がありますので、適切な管理を心掛けましょう。
アミタの代替燃料製造リサイクル「スラミックス®」
アミタでは、多種多様の廃棄物の特性を理解、数値管理することで、それらを組み合わせ「足りないものを足す」「余ったものを均す」といったことが可能です。
スラミックス®は不純物が含まれている等の理由で再利用されずに廃棄されている廃油や廃溶剤等を調合した製品です。通常、カロリーがほとんどない廃酸や廃アルカリは燃料には成りえませんが、アミタの製造所で はこれらの発生品もスラミックス®の原料になっています。
今回のような液体廃棄物に関しても焼却処理やサーマルリサイクルをしている、中和処理後の残渣物を埋立処分している、というものがあればより効果的なリサイクルが可能かもしれません。
▼関連記事
粘性の強いどろどろとした水あめ状、スラリー状の液体にはどのようなリサイクル方法がありますか?
廃酸や廃アルカリの再資源化の方法には、どのようなものがありますか?
アミタの関連セミナー
執筆者プロフィール
渥美 黄太 (あつみ こうた)
アミタ株式会社 総合環境ソリューション営業グループ
東日本ソリューションチーム
アミタへ合流後、関東1都6県・中部地方と、広範囲に渡り再資源化提案の営業を経験。一般消費財メーカー、自治体、自動車、化学、石油精製などに精通し、多種多様な業種の顧客への再資源化提案実績を持つ。顧客への最適な再資源化提案をすべく、活躍中。
おすすめ情報
お役立ち資料・セミナーアーカイブ一覧
- なぜESG経営への移行が求められているの?
- サーキュラーエコノミーの成功事例が知りたい
- 脱炭素移行における戦略策定時のポイントは?
- アミタのサービスを詳しく知りたい
アミタでは、上記のようなお悩みを解決するダウンロード
資料やセミナー動画をご用意しております。
是非、ご覧ください。