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会社でこれからCSRに取り組みます。何から始めたらよいでしょうか?

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まず「目的」「現状」「運営体制」、この3つを整理することから始めるとよいでしょう。

目的の整理

業態が似ていても企業ごとにその成り立ちは違います。そしてそのヒントは企業理念にあります。そもそも何一つCSRを果たしていない企業は存続できなくなるでしょう。何故最初の事業が成立したのか、その経緯と創業者の想いが企業理念となっていることが多く、その企業理念を今の状況へきちんと結びつけることが重要です。

「自社のCSRとは何か?その結果何を達成するのか?」を整理してアウトプットすると、自社の「CSR方針」の形が見えてくると思います。

現状の整理

CSRを始めるとなると、なぜか日本では社会貢献活動を何かやらないといけないと考える方が多いです。しかし、まずは今社内でどんな活動があり、それをCSRの文脈に整理するとどうなるかということから始めるのが良いです。今の活動の何がCSRのどの部分を果たしており、何が足らなくて、目的の達成 にはどういう目標(指標)で動く必要があるかということが重要です。

整理軸として「ISO26000」を使うというのは非常に良いと思います。7つの中核主題ごとの分類、さらにはその下層の項目と照らし合わせて、現状を把握しましょう。

自社で今までやってきた活動の中で何がCSRのどの部分を果たしているか、そういう説明だと社内への浸透もスムーズです。

何より現状把握することで、ようやく目的との乖離が見つかり、計画をたてられます。
ここでようやくPDCAのPを立てる準備ができます。

運営体制の整理(構築)

どの企業様でもCSRのご担当者様がいらしゃいますが、CSRは特定部門が全体に代わって果たすものでなく、企業全体で果たすものです。自社の強みと弱みがでてきたら、それに応じたメンバーを募集する必要があります。

重要なのは、できるだけその方の業務背景から考えて、理解できる指標や目標を一緒に策定することです。新しく別の仕事が増えると思われると身構えてしま い、なかなか協力が得られません。さらに、各部門が関心を持っている指標や言葉で話をする必要があります。たとえば、経営層には組織、利益の観点、営業部門 には利益、顧客につながる観点、人事であれば、離職率の減少や社員のモチベーションアップ等です。

共に立てたPLANを実行する分担ができて、初めてDOに行くことができます。これからCSRを始められる企業様はまずこの3つをやられることをお薦めします。


環境報告書を作っていたが、これからCSRに本格的に取り組む、または上場を機にCSR部署を創設する、そういった企業様からこのようなお問い合わせを受けることが多いです。また、今までCSR活動に取り組んできたが、うまくいかないという企業様もこのステップで再度振返ってみてはいかがでしょうか?

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執筆者プロフィール

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蝦名 裕一郎
アミタ株式会社
マーケティング事業部 マーケティングチーム

アミタ株式会社に入社後、人事部門、コンサルティング部門を経て、企業の環境教育活動のプロデュース、省庁との地域活性化支援事業の運営等に携わる。ソーシャルビジネスに関する新規事業部門を経て、現在はCSRレポートの横断検索サイト「CSR JAPAN」の運営とCSRコミュニケーションの分析、コンサルティング業務に従事。

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