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処理施設の現地確認のために必要な事前準備について教えてください

(本記事は2011年6月に掲載されたものを再編集しています)

産業廃棄物の排出事業者の努力義務である処理状況の確認。その一つの方法が、処理施設を実地に確認する方法(※現地確認)です。現地確認を有意義なものとするためには、事前の準備が大切です。この記事では、現地確認を受け入れる側の処理会社でもあるアミタ独自視点から、現地確認がスムーズに実施できるコツをアドバイスします!

※「現地確認」以外にも「実地確認」「現地視察」「現地監査」など様々な呼ばれ方があります。

目次

服装・持ちもの
  • 服装
    汚れても良い・動きやすい服装が望ましいです。スーツなどよりは、もしあれば作業着・安全長靴などのようなものを準備しておくとよいでしょう。ヘルメットは処理会社側で貸していただけることも多いですが、念のため持参の要否を確認しておきましょう。

  • 持ちもの
    カメラ・メモ帳・筆記用具のほか、チェックシート(会社で指定のものなどがあれば)や質問票、必要に応じて委託に係わるマニフェストや契約書・許可証の写し、前回の現地確認記録などが挙げられます。
    また、訪問先の会社情報など、現場で必要になりそうな関連情報などを、会社案内やホームページなどから集めておくことも有効です。予め情報を仕入れておくと、現地担当者との会話もはずみ、通常の会話だけでは聞けなかった話なども聞けるかもしれません。
事前準備

チェックシートや欲しい資料があれば前もって処理会社へ伝えておくと、当日の対応がスムーズになります。例えば、契約書の原本を見たい場合や、過去数年分のマニフェストの管理状況を知りたいなど、事前に具体的に伝えておきましょう。処理会社によっては、マニフェストや契約書などは施設には保管せず、本社に保管されているため確認できない、といったこともあり得ます。
過去の現地確認資料に事前に目を通し、問題点等について今回改善されているかどうかも確認ポイントの1つです。
また、当たり前のようですが、施設の見学予約は早めに行うことが大切です。稼動状況などにより、一部の施設がチェックできないなど、現地確認に支障がでてしまう場合があります。当日の流れやタイムスケジュールも事前に擦り合わせておきましょう。会社や施設について説明を受ける時間、施設を見学する時間、事務所で質疑応答する時間、関連資料を相互確認する時間など、時間切れで満足な視察ができないといった事態にならないよう注意が必要です。

当日の行動

構内ルールなどを確認のうえ、安全な範囲で行うようにします。また、余裕があれば早めに到着して、周囲の様子(施設反対看板がないかなど)を視察されるとよいでしょう。
さらに、自社の発生品の納入や処理の様子を見学したい場合は、見学日を納入のタイミングと合わせたり、事前にその旨を伝えておくとさらに充実した確認ができます。
自らの監査結果を処理会社へフィードバック(採点したり、気になったりした点を伝える)する排出事業者もいらっしゃいます。こうした取り組みは、処理会社にとっても改善につながるため双方にメリットが生まれますし、コミュニケーションをよくすることにも繋がります。

さいごに

現地確認は、排出事業者・処理会社双方が時間を確保し、普段の処理委託のやり取りだけでは不足する点を相互確認し、より良好な委託関係を構築・継続するために実施されるものです。事前準備や当日のコミュニケーション次第で、得られるものは大きく異なってきますので、こちらの記事も参考に、より充実した現地確認を実施しましょう。

なお、現地確認は、廃掃法上では排出事業者の「努力義務」とされていますが、自治体によっては、条例や要綱の中でこれを義務付けている場合がありますので注意が必要です。そもそもの前提として、自社や委託先の管轄自治体では、現地確認が義務化されているかどうかも確認しましょう。詳しくは「2024年、現地確認の義務化自治体とその実施方法に関する自治体見解、最新動向!」をご覧ください。

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