Q&A
環境省から、企業の生物多様性への関わり方を示したガイドラインが公表されると聞いたのですが、どんなものですか?
2009/07/29 更新
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B.Monginoux / Photo-Paysage.com
2009年8月下旬にも、環境省から「生物多様性民間参画ガイドライン」が公表される予定です。7月下旬現在、ガイドラインは検討段階ですが、その最終案がまとめられていますので、以下に要約の抜粋を掲載します。
事業者に期待されること
事業者は消費者も含めた様々な主体と連携して、生物多様性の保全と持続可能な利用に積極的に取り組み、生物多様性に配慮した製品やサービスを提供することを通じて消費者のライフスタイルの転換を促すなど、自然共生社会、持続可能な社会の実現に向けて貢献していくことが期待されています。
事業者が生物多様性のための取り組みを自主的に行う際の基本的考え方
理念
- 生物多様性の保全
- 生物多様性の構成要素の持続可能な利用
取組の方向
- 事業活動と生物多様性の関わり(恵みと影響)を把握するよう努める
- 生物多様性に配慮した事業活動等を行うこと等により、生物多様性に及ぼす影響の低減を図り、持続可能な利用に努める
- 取組の推進体制を整備するよう努める
取組の進め方
- 生物多様性の保全と持続可能な利用に取り組むという方針を示す
- 取り組むべき優先事項を特定し、実施可能なものから段階的に取り組む
基本原則
- 生物多様性に及ぼす影響の回避・最小化
- 予防的な取組と順応的な取組
- 長期的な観点
考慮すべき視点
- 地域重視と広域的・グローバルな認識
- 多様なステークホルダーとの連携と配慮
- 社会貢献
- 地球温暖化対策等その他の環境対策等との関連
- サプライチェーンの考慮
- 生物多様性に及ぼす影響の検討
- 事業者の特性・規模等に応じた取組
2010年10月、愛知県名古屋市でCOP10(第10回生物多様性条約締約国会議)が開催される予定となっており、日本国内で生物多様性に関する企業等の参画が加速してきています。
CO2削減の活動が急速に企業に受け入れられた経緯がある現在、生物多様性保全の活動も同様に速く広く広がる可能性は高いと言えます。社会の動きを捉え、自社の活動に活かしていくことが求められます。
※環境省の検討会における資料をもとに作成
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