コラム
エイズ孤児支援NGO・PLAS|企業とNGOの連携のためのガイドラインとは?【第2回】企業とNGOの連携のためのガイドラインとは?
こんにちは、特定非営利活動法人エイズ孤児支援NGO・PLASの門田瑠衣子です。
前回に続き、今日は企業とNGOが連携し、地球規模の課題解決のためにコラボレーションする際に、どのような点に気を付ける必要があるかについてです。企業と国際協力NGOが協働で作成した連携ガイドラインをご紹介しながら、前回はビジョンの共有について考えました。2回目は企業とNGOが連携相手を探す際に、お互いどんなポイントをみる必要があるか、みられているのか、考えてみたいと思います。
画像:Some rights reserved by Gates Foundation
地球規模の課題解決に向けた企業とNGOの連携ガイドライン
■本コラム一覧
- 門田さんの新コラムスタート!
- 企業とNGOの連携のためのガイドラインとは?【第1回】
- 企業とNGOの連携のためのガイドラインとは?【第2回】
NGOは企業の人権侵害、環境への配慮だけでなく投資先、調達先をチェック。
連携の際にNGOは企業のどんなポイントを見ているのでしょうか?企業活動が人権を侵害していないか、環境へ配慮された企業活動を行っているかだけでなく、昨今はその企業の投資先の企業活動に問題がないか、また調達先、サプライチェーンに対しても、労働環境や人権、環境への配慮の必要性を提示し、そのチェックが機能しているかもポイントとなっています。資金力の乏しいNGOではこうした調査を外部の専門機関に委託することは容易ではないため、独自に過去の報道をチェックしたり、有識者にアドバイスを求めたりするなど、様々な方法で調査を行っています。
企業はNGOの専門性の有無と公正でオープンな組織運営をチェック。
一方で、企業がNGOを選ぶ際に注目する点はどんなところでしょうか?まず、課題解決能力がその団体に備わっているかをみられています。当たり前のことですが、その団体が課題に取り組むことで、どんな変化を生んでいるのか、またその変化は企業のステークホルダーにわかりやすく伝わるものであるかは重要な視点です。組織運営は、定款に基づいて組織運営がなされているか、財務状況をきちんと公開されているかなどがみられています。こうした情報はすべてホームページなど誰でも簡単にみられるように情報公開されていることが望ましいでしょう。
結局は、人。お互いに分かり合えるか。連携する際に、企業もNGOも確認すべき点。それは、当たり前のことかもしれませんが、担当者同士、分かり合える存在であるか、という点です。"分かり合える存在"って、どういうことでしょうか?それは、互いの特性に対する理解が前提となります。企業とNGOでは、意思決定の流れや事業の進むスピード感、ステークホルダーの求めることなど、様々な点で違いがあります。それらをある程度理解したうえで協働することで、スムーズなコミュニケーションが可能となるのです。
執筆者プロフィール
門田 瑠衣子(もんだ るいこ)氏
特定非営利活動法人エイズ孤児支援NGO・PLAS 代表理事
1981年熊本県生まれ。2006年、武蔵野女子大学人間関係学部卒。明治学院大学大学院国際学修士課程修了。フィリピンの孤児院や国際協力NGOでのボランティアを経験し2005年、大学院在学中にケニア共和国で現地NGOでボランティア活動に参加。それをきっかけに、2005年にエイズ孤児支援NGO・PLASの立ち上げに携わり、同団体事務局長を経て、現在代表理事を務める。現在は、海外事業及び国内のキャンペーン事業、ファンドレイジングなどを中心に活躍中。2012年、NGOと企業の連携推進ネットワーク運営委員サブリーダーを務め、NGOと企業連携に関する講演等を行う。2013年7月に長男を出産。育児と仕事の両立に奮闘中!
※「企業のみなさまへ」のホームページ
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