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コラム

廃棄物管理業務の合理化・効率化のススメ(その3)複雑な法体系と頻発する法改正へ対応するために廃棄物管理業務の合理化・効率化のススメ

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時代の変化とともに、企業がとるべき環境対策の範囲が拡大する中、企業の信用を守り、社会的な責任を果たすために、法令遵守の重要性はますます高まっています。しかしながら、法令が複雑で、知らないうちに違反をしている例も多いのが廃棄物管理業務です。

(Some rights reserved by manveetSingh)

そこで廃棄物管理業務の合理化・効率化のススメ第3回目のコラムは「複雑な法体系と頻発する法改正へ対応するために」すべきことは何かを考えてみたいと思います。

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廃棄物に係る複雑な法体系と頻発する法改正

環境関連法は環境基本法を中心に約20もの法律から成り立っており、すべての法律に対応するには高い専門性と長い経験が必要となります。中でも、廃棄物処理法は内容が難解で、かつ改正が多いことで有名です。

近年の法改正状況ですが、廃棄物処理法に関する法令改正およびこれに付随する法律、通知等は、2000年から2011年の12年間に110件にのぼります。法令改正を伴わない主な単独通知を合わせると、250件になります。

また、産業廃棄物処理業・処理施設許可の取消処分情報は、2008年から2012年の5年間に2,966件(1年間に約600件)にのぼります。不法投棄などの不適正処理に巻き込まれないためには、このような情報収集も必要になります。

法令遵守を維持するための情報収集と専門知識

法改正に慌てず、法令遵守を維持するためには、情報を素早くキャッチできるよう情報源を確保しておくことが重要です。情報収集の手法については、下記のような方法があります。

  • 環境省のホームページを確認
  • 改正情報に加え、中央審議会やパブリックコメントの情報を確認することで、法改正の方向性や今後公布される施策をある程度予測することができます。
  • 情報の入手ルートの確保
  • 外部の法律情報提供サービス会社、メールマガジン等
  • 自治体、業界団体、民間セミナーに参加
  • 処理会社、収集運搬会社からの情報収集
  • 専門誌、専門雑誌からの情報収集

これらの情報源の確保に加えて担当者に求められる能力は、情報を読み解く専門知識です。単に情報を収集するだけではなく、実務にどのような影響を及ぼすのかを判断し、対応策を検討・実行する必要があります。マニュアルや手順書の作成、書類様式の変更、関係部署への情報共有など対応は多岐にわたります。

法改正に対応する最近の事例でいいますと、
昨年6月に特別管理産業廃棄物の項目として「1,4-ジオキサン」が追加されましたが、この情報を法律の施行前までに入手し、事前に自社の廃棄物への影響を確認できていましたでしょうか。
「1,4-ジオキサン」という名前を初めて聞き、行政にも気軽に相談できず内容を理解するのに苦労されたり、施行日を過ぎた後で処理委託業者等から初めて聞かれたお客様等もいらっしゃいました。


情報の発信方法や期間などに疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、もし不適正な処理委託を行ってしまった場合、知りませんでした、気付きませんでしたでは、許してもらえないのが廃棄物処理法であり、怖いところでもあります。

廃棄物のリスク低減に向けて

このように専門知識を持った専任者を社内に設けて情報取集し、法改正に合わせて的確に対応していくことが望ましい姿と言えます。しかしながら、社内の限られた人員の中で全ての環境関連法の改正に対応していくことが事実上困難になっている企業もあります。 その場合、情報収集や専門的知識が必要な対応は、リスクポイントを知り尽くした外部の専門機関に手助けしてもらうことも解決策の一つです。外部の力を上手く使いながら、複雑な法体系と頻発する法改正へ対応し、リスク低減を図ることをお勧めします。

アミタはこれまで特に廃棄物処理法に関する情報収集を行い、お客様をご支援させていただきました。廃棄物処理法への対応に不安や課題を感じているご担当者様がいらっしゃれば、ぜひ一度お問い合わせいただければと思います。



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Q:現在、最もリスク・課題を感じていることは?
A:1位 : 法令遵守
2位 : 事故等安全管理(公害対策含む)
3位 : コスト削減・廃棄物の有価物化

これは、2013年7月に調査したアミタのお客様アンケート(N=245)の結果です。本セミナーでは、これからの廃棄物管理に求められる体制のあり方を考え、実際の業務分析→業務設計による、各企業に合わせた具体的な体制作りの手法を伝授します。

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執筆者プロフィール
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末次 貴英 (すえつぐ たかひで)
アミタ株式会社
環境戦略支援グループ  西日本チーム チームリーダー

アミタ合流後、再資源化拠点の立ち上げや運営管理、地域資源循環モデルの構築、廃棄物リサイクルを始めとした総合的なソリューション提供に従事。現在は西日本エリアを中心に廃棄物管理業務のアウトソーシングサービスなど、廃棄物リスクの低減、廃棄物管理業務の効率化に向けた支援を実施。

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