コラム
セメントリサイクルに関するアンケート結果セメント新聞社共催特別企画:創資源対談
この度、アミタグループは、セメント新聞社と共同で、排出事業者、セメント業界、自治体、中間処理会社のそれぞれの立場から、セメントリサイクルの可能性と課題等を対話する「創資源対談」を実施いたしました。
回答者属性
本アンケートの回答総数は101件で、全国の排出事業者の声を代表する定量的データとは言えません。ただし、回答者の62%である63名が現在セメントリサイクルを実施しており、セメントリサイクルに関与している方の率直な声といえます。
セメントリサイクルに関して感じている課題や、業界に対する要望
- 原料に使っているのになぜ処理費をとるのか
- 受け入れ制限が厳しいが緩和できないか 等
- セメントの国内需要減少に関するリサイクルへの不安や、海外展開の要望
- 定期修繕時期の受け入れ停止等の改善
等の要望も見られました。全体的にセメント技術、安全性、環境影響、自社廃棄物が製品として何に使われたか?等々、もっと情報発信してほしいという点が根本にあるように見受けられます。
リサイクルを促進するにあたり、廃棄物処理法は今後どのように改正されるべきか
回答については、100%リサイクルを廃掃法で扱うか否かというよりは、法自体を基礎から組み替えるべきという意見と、リサイクルに関して税金優遇や補助制度等の経済的インセンティブを国が設けるべきという意見が多かったのが特徴です。 最終処分より再資源化に誘導するには以下のような評価の違いを入れるべきというのが代表的意見でした。
- 税金優遇、補助金等の経済的インセンティブを設ける、
- 法手続きの簡素化
- 環境影響評価等で、再資源化が有利になるように制度設計をすべき
現状ではコストが合わない再資源化は、環境に良いと分かっていても選択できないという担当者の声もうかがえました。
廃棄物処理・リサイクルについて、自治体に対する要望や自治体が抱える課題への意見
担当者ごとに解釈がぶれるという点が最も顕著な意見でした。また、行政が許可を出す以上は、行政も責任を負うべきという意見もありました。その他、手続きの簡素化、条文解説等わかりやすい情報発信に関する意見も多く寄せられました。また、リサイクル設備や施設に対する補助金等の要望や不適正業者への監視強化の意見も寄せられました。
廃棄物処理・リサイクルについて、アミタを含む中間処理会社に対する意見、要望
各社対応レベルの差が激しく、排出事業者が委託先選定を判断する際に情報が不足しているという傾向が見られました。同時に不法投棄をしているイメージを持っている回答者もおり、中間処理会社はより積極的な情報開示が求められているといえます。対談では、中間処理会社の社会的意義等も語られています。
アンケートサマリー
今回のセメントリサイクルに関するアンケートのサマリーはこちらからご覧いただけます。次回からは、これらアンケートも踏まえて、排出事業者、行政、セメント業界、中間処理会社からそれぞれの立場で、どのようによりリサイクルを推進し、資源を創るためにどうするかを話し合った対談を連載してまいります
※なお、本体談に関する記事は、7/22発行のセメント新聞にも掲載されています。
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