コラム
廃棄物や土壌汚染の規制動向チェックに活用 環境新聞のココがいい!
『環境新聞 春の購読キャンペーン』特別記事として、読者がどのように環境新聞を業務に利用しているか、3名の方々に「環境新聞のココがいい!」を聞きました。最終回は株式会社日本政策投資銀行の竹ケ原氏です。
第三回 紹介者
竹ケ原 啓介氏
株式会社日本政策投資銀行
環境・CSR部長
1989年日本開発銀行入行。フランクフルト首席駐在員等を経て2011年より現職。環境産業市場規模検討会委員、環境成長エンジン研究会委員、環境に配慮した事業活動の促進に関する検討委員会委員など公職多数。金融界のイニシアチブ「21世紀金融行動原則」預金・貸出・リースWG座長。
竹ケ原氏の業務
私は「DBJ環境格付融資」を通じて環境経営を企業価値評価に反映させる業務を担当しています。環境に限った話ではありませんが、企業のESG※領域における様々な努力を「非財務情報」として評価するためには、その取り組みの価値を正しく認識することが何より重要です。
このためには、対象企業の取り組みが、コンプライアンスとして要求されるレベルからどれくらい超えた関与になっているかを、常に計測する必要があります。環境問題の難しさは、国際ルールを含めて、この法的要求水準が不断に変化することです。少し前に「先駆的」だったはずの取り組みが急速に陳腐化しますから、内外の政策・規制動向を常にフォローが欠かせません。
※E(環境:Environment)、S(社会:Social)、G(企業統治・ガバナンス:Governance)
竹ケ原氏から見た「環境新聞のココがいい!」
環境新聞は、環境総合誌として、幅広いテーマを継続的に報じてくれており、私にとっては非常に有用なツールです。特に、廃棄物や土壌汚染についての規制動向に関する詳細な情報には重宝しています。
一言で環境といっても分野は多岐に亘り、当然のことながらテーマとしての旬があります。環境新聞の良いところは、流行に流されることなく、一貫した視点で地味なテーマもフォローしてくれることです。専門誌ならではの視座から定点観測された情報が週刊で提供されることは、私のような仕事をしている人間にとって大変心強いわけです。
環境新聞に期待すること
今後も特定テーマを首尾一貫して追い続ける姿勢は是非堅持してもらいたいと思います。そのうえで、政策を重視している個性を活かして、個別事例を俯瞰する視点を一層強化してもらいたいと思います。
先日高炉の休止が報じられましたが、川上に位置する素材型産業での過剰設備除却は、これに直接接続する動脈のサプライチェーンに影響するだけでなく、高炉還元剤としての廃プラ利用など、リサイクル体系にも強く影響します。喫緊の課題である建設ストックの更新、近い将来訪れる大量のHV自動車の更新などを考えても、個別のテーマとしての分析もさることながら、資源リサイクルの入口と出口、処理技術のキャパシティーのバランスは維持できるのかが気になります。こうした問題を論じられる媒体は限られます。
また、最近、編集部が環境金融に関心を寄せてくれている点は大変嬉しく思います。金融の視点を加えることで、環境新聞の議論がより厚みを増すと思います。中期的には、環境金融に取り組む金融機関が増えるなかで、金融マンにとっても親しみやすい媒体へと更なる進化を遂げてもらいたいと思います。
環境総合専門紙 『環境新聞』とは?
1965年創刊の『環境新聞』は、ビジネスの根幹にある環境経営を見据え、資源循環やRe(再生)ビジネスの視点で様々な情報をお届けする環境総合専門紙です。一般紙では取り上げられないけれども、環境業務の実務を進める上では大切な情報をいち早くお届します。
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