コラム
意外と見落としてしまいがちな、運搬時の廃棄物リスク(5)~荷降ろし~運搬時の廃棄物リスクをまとめて確認!
廃棄物を運搬車両へ積み込み、一旦車両が走り出してしまえば、当然ながら排出事業者の直接的な監視の目から離れてしまいます。また、一般的に、運搬会社に対する業界全体のリスク認識は低く、処分業者に対するのと同水準の厳しさを持って、運搬会社に対してもチェックを行っているという排出事業者は、まれです。
しかし・・・実は、運搬時もリスクがいっぱいなのです。
前回は荷崩れに関するご紹介でしたが、今回は荷降ろしに関する事例の紹介です。
事例・・・荷降ろし
排出元で、フレコンをクレーンで吊り上げて積載し、処分会社へ初回搬出したところ、処分会社側で荷降ろしのための適切な設備・重機がなく、荷降ろしすることができなかった。 作業上の安全性を確保できないとの判断から、処分会社での荷降ろしはあきらめ、このまま返送することとした。 二回目の搬出の前には、運搬会社・処分会社と入念な打合せを行い、無事搬出を完了した。
解説
荷降ろしできない原因は様々に考えられますが、適切な荷姿、車両が採用されていない場合に多く発生します。 適切な荷降ろし設備を処分業者が所有していない、運搬中に液状化して車両の荷台に張り付いてしまう等、安全な荷降ろしができず、危険な作業により事故を誘発することがあります。 また、荷降ろしができない場合、排出事業者の負担で持ち帰りを求められる場合もあり、二重のコストがかかることになります。
こんなところを要チェック
- 適切な容器、運搬車両かどうか
- 処分会社のパレット積み・重ね積みの対応可否
- 処分会社の保有している重機の種類
- 処分会社の置場の広さや高さ
- 入荷・搬入連絡は適正に行われたか
対策
- 事前に廃棄物の性状や諸条件について処分会社・運搬会社と十分に擦り合わせを行い、廃棄物に合った適切な運用方法を取り決めておきましょう。ダンプアップできる高さが確保されているかどうかなど、細かい部分もしっかり打ち合わせておくことが大切です。
- 異物混入が確認された場合も、返却を求められるケースがあります。異物の混入は処理設備に悪影響を及ぼす、想定外の化学反応を起こす等のリスクにつながりますので、異物の混入にも注意しましょう。
アミタでは、廃棄物に関する様々な無料セミナーを開催しております。セミナー会場でのQAでは他社の質問等からヒントを得られることもあり、ご好評いただいておりますので、是非、お気軽にご参加ください。
▼意外と見落としてしまいがちな、運搬時の廃棄物リスク記事一覧
第1回:運搬時の廃棄物リスク(1)~飛散~
第2回:運搬時の廃棄物リスク(2)~漏洩~
第3回:運搬時の廃棄物リスク(3)~過積載~
第4回:運搬時の廃棄物リスク(4)~荷崩れ~
第5回:運搬時の廃棄物リスク(5)~荷降ろし~
セミナー情報
おすすめ情報
お役立ち資料・セミナーアーカイブ一覧
- なぜESG経営への移行が求められているの?
- サーキュラーエコノミーの成功事例が知りたい
- 脱炭素移行における戦略策定時のポイントは?
- アミタのサービスを詳しく知りたい
アミタでは、上記のようなお悩みを解決するダウンロード
資料やセミナー動画をご用意しております。
是非、ご覧ください。