コラム
意外と見落としてしまいがちな、運搬時の廃棄物リスク(2)~漏洩~運搬時の廃棄物リスクをまとめて確認!
廃棄物を運搬車両へ積み込み、一旦車両が走り出してしまえば、当然ながら排出事業者の直接的な監視の目から離れてしまいます。また、一般的に、運搬会社に対する業界全体のリスク認識は低く、処分業者に対するのと同水準の厳しさを持って、運搬会社に対してもチェックを行っているという排出事業者は、まれです。
しかし・・・実は、運搬時もリスクがいっぱいなのです。
前回は飛散に関するご紹介でしたが、今回は液物に関する事例の紹介です。
事例・・・漏洩
廃酸を入れたドラム缶が運搬中に破裂し、車両荷台から道路へ漏洩してしまいました。ドラム缶は、事故発生の2日前から廃酸が入ったまま屋外で放置されており、走行中の揺れと気温で内容物が気化膨張したことが原因と考えられます。
地域住民から苦情が入ると共に、車両荷台に積まれていたパレットが酸化反応で発熱し、大惨事に至るところでした。
解説
状態の悪い容器は、自社での保管中はもちろん、処分会社での保管時にも漏洩の危険を伴います。漏洩物によっては、保管施設を侵食したり、他廃棄物との混合によって化学変化を引き起こすことも考えられます。 運搬の途上においては、排出事業者から処分業者までの運搬ルート上に点々と汚染されるので、汚染エリアは広範囲であり、悪臭の発生も考えられます。
雨天の場合はさらに雨水とともに流出してしまい、被害が広がるリスクもあります。
対策
・長期保管する場合は屋外での保管を避け、出荷時には容器が腐食していないか確認しましょう。
・漏洩の原因のひとつに、液状化があります。液状化する廃棄物かどうかを確認し、液状化する場合は水密性の高い容器や車両に変更しましょう。
・水密式車両の場合パッキン部の劣化や、異物の挟み込みがないか確認しましょう。
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▼意外と見落としてしまいがちな、運搬時の廃棄物リスク記事一覧
第1回:運搬時の廃棄物リスク(1)~飛散~
第2回:運搬時の廃棄物リスク(2)~漏洩~
第3回:運搬時の廃棄物リスク(3)~過積載~
第4回:運搬時の廃棄物リスク(4)~荷崩れ~
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