コラム
「CSR」×「ソーシャルメディア」-CSRを「お客様づくり」につなげるためにリレーコラム
CSRを伝える「媒体」に、大きな変化が起きていると思います。これまでは、CSRを伝える媒体といえばCSRレポートと自社ウェブサイト、CMや新聞広告等でしたが、これに加えて「ソーシャルメディア(Twitterやfacebook等、生活者が発信して相互につながることのできるメディア)」での発信が増えてきました。
ここ1~2年、英語圏のウェブサイトでもこのテーマの記事を多く見かけます。
- 記事1:Why Social Media Is Vital to Corporate Social Responsibility
- 記事2:Getting Started in CSR Social Media: Examples from Intel & Timberland
- 記事3:What sustainability and CSR needs to learn about social media
なぜ、CSR×ソーシャルメディアなのか
それでは、なぜCSRとソーシャルメディアという組み合わせが注目されているのでしょうか。それは、CSRが「社外との対話」を最も必要する業務のひとつであること、そしてソーシャルメディアが生活者との対話に適した媒体であるからだと考えます。
ソーシャルメディアは、企業ではまずマーケティングに爆発的に使われるようになり、最近は採用活動にも使われるようになってきています。
(※採用活動での活用は「ソーシャルリクルーティング」と呼ばれ、日本でもその動きが活発化しています)
この波が、CSRの世界にも押し寄せてくることは、十分にあり得ると考えます。
CSR×ソーシャルメディアの可能性
また、企業がCSR情報をソーシャルメディアで発信することによって、以下のような可能性が開けてきます。
- 質の高いCSR活動が、インターネット上のクチコミで拡散し、会社の「認知」につながる
- CSR関連ページの閲覧者が増え、その結果商品ページへの流入者や購入者が増える
- 自社のエコ商品について、一般の人から簡単に意見や投票をもらえる
これらは、CSRと「お客様づくり」の間の架け橋になりうる流れです。
これまで、CSRがお客様づくりになかなか繋がっていなかった理由のひとつは、そもそもCSR活動に関する情報が(商品情報と比べて)あまり積極的に発信されていなかったこともあると思います。しかし、ソーシャルメディア上では、商品情報よりもむしろ、CSR情報の方が、生活者に抵抗なく読んでもらえる可能性があります。
日本企業で、CSRをソーシャルメディアで発信しているケースはまだ少ないと思いますが、CSRについての情報発信のためにfacebookを活用しはじめている会社もあります。
- 事例:http://www.facebook.com/RakutenSR#!/RakutenSR?sk=app_190322544333196
- 事例:http://www.facebook.com/xebiocsr
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執筆者プロフィール
渡邉 文隆
アミタホールディングス株式会社
経営統括グループ 共感資本チーム
京都大学総合人間学部卒業。デジタルハリウッド大学大学院修了。2000年から国内外のNPOでファンドレイザー/プロジェクトリーダーとして活動。現在はアミタで環境ビジネス、CSR活動やNPOのウェブ戦略/マーケティング支援に携わる。アックゼロヨン・アワードや企業ウェブ・グランプリ等のウェブ関連アワード、論文等で複数受賞。
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