コラム
資産除去債務:「環境」×「財務」その2リレーコラム
(この記事は、『リレーコラム「環境」×「財務」その1』の続きです。)
慌てて会社に着いた私は、 階段を駆け上がり、すぐに経理部のある3階で桜井君を探した。
Some Rights Reserved. Photo by jeremyfoo
「桜井君、今日のミーティングって、 もしかしたら『資産除去債務』っていう話?」
「あれっ、なんでわかったんですか? さすが高橋さん!話が早いですね、じゃあ早速始めましょう。」
環境部と経理部の主要メンバーが集まると、ミーティングがスタートした。
桜井君は、平成23年3月期から 工場や事業所などの固定資産の除去時に必要な将来費用を見積もり、 前もって決算書に反映させる資産除去債務が強制適用になること、その対象として、法令で義務付けられたアスベストやPCB、土壌汚染などの 有害物質の処理費用を負債や費用処理することを話し、今後環境に関する規制強化を背景に、環境コストの増加が我が社を含め多くの企業の業績に影響を与える可能性 があることを説明した。
「なるほど、私が投資した○○鉱業も、 この環境規制の影響で資産除去債務を計上したために、 赤字決算になってしまったんだ・・・」
私がそう心の中でつぶやくと、 経理部の桜井君は私たち環境部のメンバーに向かってこう続けた。
「そこでわが社も資産除去債務に対応するために、 調査プロジェクトを立ち上げることになったのですが、 このプロジェクトは非常に難しい問題を含んでいるんです。」
いつもは穏やかな桜井君の顔が真剣になったのを見て、 我々環境部のメンバーも身を乗り出した。
「実は、この資産除去債務という会計基準には、 他の会計基準にはない難しさがあります。その難しさとは・・・」
(第3回へつづく。)
関連情報
執筆者プロフィール
石倉 英樹氏
株式会社コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティング
公認会計士
公認会計士2次試験合格後、監査法人トーマツにて、主に国内ベンチャー企業の監査業務に従事。
その後、株式会社コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティングに入社。現在は、IFRS支援、J-SOX支援、会計コンバージェンス支援(資産除去債務等)、財務デューデリジェンス等のコンサルティング業務に従事。
おすすめ情報
お役立ち資料・セミナーアーカイブ一覧
- なぜESG経営への移行が求められているの?
- サーキュラーエコノミーの成功事例が知りたい
- 脱炭素移行における戦略策定時のポイントは?
- アミタのサービスを詳しく知りたい
アミタでは、上記のようなお悩みを解決するダウンロード
資料やセミナー動画をご用意しております。
是非、ご覧ください。