コラム
「攻める、環境部」が持続可能な事業をつくる。藤原仁志の「対談:攻める!環境部」
環境部が、社業のドライビングフォースになる時代
未曾有の大不況。自動車産業や家電、半導体業界が大きな転換期を迎えています。需要が激減するずっと前から、大量消費大量廃棄は持続不可能、ということはみんな感じていたことです。しかし、実際に起きてみないと実感できないものですよね。
ホンダさんはF1を撤退してまで環境技術の開発に最優先で取り組むといってますし、家電業界もパナソニックさんは三洋電機さんを傘下におさめる理由の第一に、環境事業の強化をあげてますね。モノを売るより価値を売るってことは、これまでにもいわれてきましたけど、実態は「モノの所有」を媒介にして利益を出してきたわけです。クレディセゾンの林野社長が日経新聞のインタビューに答えてましたが、クレジットカードの利用でモノ消費の割合が減って、サービス消費の割合が上がっているそうです。消費がどんどんモノから遠のいているひとつの兆しでは、と思います。
事業そのものがCSRになっていく
私も環境ビジネスに首をつっこんで12年になりますが、企業経営における環境の位置づけが目に見えて変わってきたなと思うのは、ここ5年くらい。それはアミタが提供する環境ソリューションの事業が急速に伸びてきたのがこの5年で、お客様のひと・もの・かねの使い方が変わってきたな、という感じがしています。
その流れ(社会の環境化の流れとでもいうのでしょうか)の中でも、もっとも急激な潮流変化は今回の世界的な不況がきっかけになると思えてなりません。これまで先進国の中でも環境に腰が引けていたアメリカ合衆国がオバマ大統領のもとグリーンディール政策をとると言われています。ホワイトカラーやブルーカラーならぬ、グリーンカラーが誕生するわけです。変わるときは早いものですね。でも「環境対策」をするのと「環境を本業に落とし込む」のとはだいぶ違うのではないでしょうか。
私は、消費をめぐってこの時代に生活者がする様々な判断が、企業の商品やサービスの概念を変えていくだろうと思っています。何を商品・サービスとして、どのように生産し、どう売るのか?根本的なビジネスモデルのイノベーションを求められているのは自動車や半導体産業だけではないはず。日本では、CSRというと環境が話題の中心になります。これからは、CSRをどう捉えるかではなく、CSRを事業そのものにしていくようなイノベーションが必要ではないか感じています。これからの企業環境部門はこのような社会的ニーズにどれくらい社業を合わせていけるか、それが求められているように思います。
このコラムでは、そんな「攻める、環境部」を率いている前衛的な企業の経営者やリーダーの皆さんの想いや経験、挫折、課題などを取り上げ、エコブレーンの会員の皆様に夢と現実を共有してもらいたいと思い企画します。ほぼ一月に一回、攻める環境部門のすばらしき人々と仕事のインタビュー記事を更新していく予定です。
他のコラムを執筆いただく方も環境分野で様々な現場を経験し、マネジメントしてきた方に、私たちと同じ想いでみなさんとコミュニケーションする、つながる、行動する、サイトにしていきます。ちなみに、アミタエコブレーンの親会社であるアミタ株式会社のサイトでは、熱意あふれる起業魂のある社会人、学生、NGO、NPO、生活者など「カンパニー」を募っています。「ぜひ一緒にやりたい!」という方は、アミタグループのカンパニーになってみてください。アミタエコブレーンは、アミタグループ各社とも連携をとり、持続可能社会の実現に社業として貢献していきたいと思います。
よろしくお願いします。
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