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Q&A

今年ISO14001規格が改正されますが、改正の目的は何ですか?

改正の目的は主に2つあります。 1つ目は、組織の事業プロセスに、環境マネジメントシステム(以下EMS)をしっかりと組み入れさせることです。 2つ目は、規格の要求事項や用語を他のマネジメントシステムと共通化し、複数のMS規格を運用する組織の運用負荷を下げることです。

2015年の改正でここが変わる!

従来の規格が以下2点に力点をおいていたのに対し、

 ・環境に著しい影響を与えるか、与える可能性のある環境側面
 ・法的その他の要求事項の適用を受ける環境側面

改正では、

・組織に影響を与える脅威と機会に関連するリスク(リスク及び機会)

という、戦略的環境経営の視点が新たに追加されました。 つまり、トップマネジメント(又は組織の上位機関)が「脅威と機会に関連するリスク(リスク及び機会)」を決定し、説明できる状況を作ること、が規格作成者の意図です。 なお、要求事項の各項目の並び順が変更されていますが、EMSマニュアルの項目番号は必ずしもそれに併せて並べ替えなくとも構いません。EMSマニュアルとISO規格とを揃えたほうが判りやすいと判断されれば、変更されるのが良いでしょう。

脅威と機会に関連するリスク(リスク及び機会)とは

リスクというと、組織に好ましくない影響を与える脅威がイメージしやすいですが、リスクとは「目的に対する不確実性の影響」ですから、組織に対する好ましい影響を与える機会も特定することが求められるようになりました。 もちろん、現時点で既に、これら改正後の規格に準じた管理がなされていれば、新たな追加管理の必要はありません。組織のシステムの現状を精査し、2015年版規格の要求事項との乖離があれば、その差分を補充する内容を追加してください。 仮に乖離がなかったとしても、今回の規格改正を契機に、現状を見直すことも組織にとって有効です。 ※ISO 14001の改定版の発行は、現在のところ、2015年9月頃を予定しております。最終的な規格内容と本記事の内容は異なる可能性がありますので、ご注意ください。 ※2015年3月4日公開の記事に一部誤解を招く表現が含まれておりました。謹んでお詫び申し上げるとともに、改めて訂正して公開いたします。(2015年4月16日)

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執筆者プロフィール
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土岐 忠弘 (とき ただひろ)
株式会社ジェイコマネジメントシステム
環境セミナー教務主任 兼 主任講師

神戸大学卒業後、(株)東芝入社。日野工場生産部にて工場の環境管理システムの構築をプロジェクト責任者として担当、環境管理に関する方針・文書類の制定、運用管理などシステムの構築を推進。1996年より、(株)日本環境認証機構(JACO)にて環境認証審査、環境関連セミナ講師などの業務を担当。2007年より(株)ジェイコマネジメントシステムへ転籍。

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