Q&A
食品廃棄物リサイクルの最近動向について教えてください。
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平成24年度の、食品に関する業種別の再生利用等の実施率は、食品製造業で96.0%、食品卸売業67.5%、食品小売業で49.6%、外食産業で36.1%となっています。
▼関連リンク
食品リサイクル法に基づく定期報告結果(平成24年度実績)の概要
「再生利用等」の内訳と優先順位については、下記をご確認ください。
▼関連リンク
一般財団法人 食品産業センター「改正食品リサイクル法」パンフレット(PDF )
食品業界の食品廃棄物への取り組み状況
出展:食品リサイクル法に基づく定期報告結果(平成24年度実績)の概要より
食品廃棄物の発生量が最も多い食品製造業における再生利用等の実施率は、目標を10%以上上回る96%という結果になっています。とはいえ食品製造業は平成22年度、平成23年度も95%台を保っており、他業種も実施率としては目立った増加はありません。
一方、食品廃棄物の年間発生量は平成20年から継続して年4~8%(対前年比)の割合で減少しています。平成26年度には、発生抑制の目標値を定められる対象業種が新たに11追加されるなど、業界全体が再生利用よりも発生抑制により注力していることが改めて見て取れます。
▼参考リンク
一般社団法人日本有機資源協会:商慣習等の改善による食品廃棄物等の発生抑制の推進 報告書(平成25年度)
食品リサイクルのリスク分散
更に、食品リサイクル制度の見直しが進んでいます。
いろいろなテーマがありますが、中でもメタン化によるエネルギー利用の扱いの議論が注目されます。環境省より開示されている「今後の食品リサイクル制度のあり方について(意見具申)」 には「肥料化(メタン化の際に発生する消化液を肥料利用する場合を含む。)を推進すべきである。その上で、飼料化・肥料化が困難なものについては、メタン化等のエネルギーとしての再生利用を推進することが必要である。~」と記されており、メタン化の扱いに関してはパブリックコメント等を通じて今後さらに議論が進んでいくものと期待されます。
電力事業の規制緩和が進み固定価格買取制度(FIT制度)もスタートした現在、メタン化によるエネルギー利用は今後も重要視されていくものと考えられ、またリサイクル方法の多様化は、廃棄物の適正処理のためのリスク分散にも繋がります。
リサイクル方法の分散を推奨する理由として、次のような事例が挙げられます。
ある堆肥化処理会社が業務停止命令を受け、排出事業者が別の堆肥化処理会社への振り替えしようとしたところ、堆肥の需要バランスの影響で受け入れができる処理会社が少なく、処理が困難な状況となってしまいました。
季節変動等により需要バランスが大きく変動するリサイクル方法のみに依存するのは、廃棄物の適正処理の観点から見ると、リスクの高い運用方法です。肥料化・飼料化に依存するのではなく、リスク分散の1つとしてメタン化によるエネルギーリサイクルを一度検討してみてはいかがでしょうか。
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