Q&A
新任CSR担当者です。CSRの基本的な考え方を教えてください。
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CSRを通じて、企業だけではなく一個人にも社会から信頼される言動や行動が求められていることを理解してください。
昨年2013年はホテル業界の食材の偽装表示問題等、CSR(企業の社会的責任)の問題がメディアを賑わせました。振り返ると、外資系証券会社の過剰な接待による金融商品取引法違反、化粧品メーカーによる不良品の自主回収遅延による消費者への被害、通信メーカーにおける個人情報流出による贈収賄事件、金融機関による反社会勢力への不正融資など、業界を問わずモラルを指摘される事案が多く発生しています。 CSRという言葉を初めて聞く方もいらっしゃるかと思いますが、皆様はこれらの問題をどう捉えていますか?
CSRに関する社員の意識とは
経営者であれば、例えばCSRは事業を発展させるための手段であり、広報であれば注目を集める手段、事務職や現場職の方々であればボランティアというように、CSRの考え方は、一つの定義に定まるわけではなく立場が違えばその捉え方は大きく異なっています。 では、CSRとは誰のためのものなのでしょうか?CSRはCSR業務に関係する人だけの話なのでしょうか?
CSRは誰のため?
「CSR=企業の社会的責任」という訳から、CSRは企業のことであって、自分事ではないと考えてしまう方も多いのですが、最近では企業の意味である「C」を取って「SR」と呼び、決して企業に限ったことではなく、NPOやNGO、学校等の団体でも社会的責任が問われている時代になっています。
そういう意味では労働者の「E」を加えた「ESR」(Employee Social Responsibility)とも言えます。 昨年を振り返ってきたときにもお伝えしましたが、CSRを理解していない社員の行動が、今まで築き上げてきた企業ブランドをいとも簡単に壊してしまうリスクが潜んでいるのです。
CSRはどうあるべきだろうか?
社外に向けた表向きのCSRだけでなく、今後はさらに各企業・個人の内面から信頼関係を築けるCSRが求められるでしょう。それはCSRであると特別に意識しなくても、内面からモラルや思いやり、仲間やお客様を思う気持ちを大切にすることが重要です。まずは皆様もCSRについて難しく考えずに当たり前のことを実践してみてください。
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講師
猪又 陽一
アミタ株式会社
環境戦略支援グループ CSRプロデューサー
早稲田大学理工学部卒業後、株式会社ベネッセコーポレーションに入社。理科教材やダイレクトマーケティングを経験後、外資系ネット企業やベンチャーキャピタルを経て株式会社リクルートエージェントに。インターネット転職市場の新規事業を軌道に乗せた後アミタに合流。環境・CSR分野における仕事・雇用・教育に関する研究に従事。環境省「活かそう資源プロジェクト」メンバー。GC-JNの分科会幹事を歴任。現在、CSRレポート比較サイト「CSR JAPAN」をプロデュース。企業、大学などで講師やファシリテーターなど経験多数。2010年企業ウェブ・グランプリBtoB部門「おしえて!アミタさん」受賞。学生へのCSRレポート普及などのプロボノとしても活躍。
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