Q&A
自社のCSR活動を見直したいのですが、良い方法はありませんか?
まずは外部環境(自社に関連する社会課題等)と内部環境(自社のCSR活動等)を整理しましょう。
その際、経営戦略を考える上で使われているSWOT分析やポジショニング分析等の経営ツールをCSRに焦点を絞って使い、本業とCSR活動が絡められるように考えていきましょう。
このような考えをまとめる方法を解説します。
自社は社会に何を提供できるのか
CSRの方針が迷走しています。何かいい方法はありませんか?の記事では 、CSR方針が定まらない場合にCSRの部署が出来た背景を探ってみることをお伝えしましたが、更にこれからは内部環境だけでなく、外部環境に対しても一体となって取り組む必要性があります。
そのためには
・自社のCSR活動が社会的問題をどのように解決していきたいのか
・その活動を実践することで事業利益につなげていくにはどうすればいいのか
を考えていくべきです。
自社のCSR活動のポジションを明確にする
冒頭述べましたように、まず外部環境(自社に関連する社会課題等)と内部環境(自社の実施されているCSR活動等)の整理をしましょう。手法はよく経営分析で使われるSWOT分析等を用いましょう。
・自社のコアコンピタンスは何でしょうか。 ・経営理念は明文化されていますか。 ・経営理念は社内に浸透していますか。 ・CSR方針はありますか。 ・CSR方針から行動に繋がっていますか。 ・CSR方針と企業理念の関連は明確になっていますか。等をまずは明確にすることが大事です。
最近ではCSV(Creating Shared Value)(共通価値の創造)が注目されています。
前述した自社のCSR活動は経営理念や経営方針と、どのようにつながっているかを整理することが重要になります。整理がつくと自然と自社の進むべきCSR活動の方向性が見えてきます。その段階で進むべき方向性を社内で実行できるレベルに細分化し、具体的に会社全体、部署等に落とし込んで考えることが可能になります。
CSR活動がうまくいかない、うまく活動が計画できないとお嘆きの企業は、例えば、経営理念とCSR方針に関連が無い、CSR方針があっても実際の行動に繋がっていない、CSR活動が現実とかけ離れているといったミスマッチが起きている場合がありますので、ミスマッチを上手く改善することが大切です。
・あなたの会社は社会からどのようなことを期待されているのですか?
・あなたの会社は社会にどのようなことができるのですか?
といった内容が上流から下流まで一貫して計画され、最終的には社会に対する自社の価値を見極め、本業とCSR活動を絡められるようにしていきましょう。
(2014年5月20日 更新)
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執筆者プロフィール
猪又 陽一
アミタ株式会社
環境戦略支援グループ CSRプロデューサー
早稲田大学理工学部卒業後、株式会社ベネッセコーポレーションに入社。理科教材やダイレクトマーケティングを経験後、外資系ネット企業やベンチャーキャピタルを経て株式会社リクルートエージェントに。インターネット転職市場の新規事業を軌道に乗せた後アミタに合流。環境・CSR分野における仕事・雇用・教育に関する研究に従事。環境省「活かそう資源プロジェクト」メンバー。GC-JNの分科会幹事を歴任。現在、CSRレポート比較サイト「CSR JAPAN」をプロデュース。企業、大学などで講師やファシリテーターなど経験多数。2010年企業ウェブ・グランプリBtoB部門「おしえて!アミタさん」受賞。学生へのCSRレポート普及などのプロボノとしても活躍。
Twitter:http://twitter.com/inoyoko1226
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